2014年3月3日月曜日

Fitted Mesh と Blender

先月ですが、Fitted Mesh とよばれる技術が公式ビューワーでもようやくサポートされました。

Second life–Introducing Fitted Mesh (YouTube)

これまで Liquid Mesh とか Mesh Deformer と呼ばれるものが有志のみなさんにより作成されてきましたが、改めて Linden が公式ビューワーに採用したのが “Fitted Mesh” と呼ばれるもので、 Liquid Mesh / Mesh Deformer とは実装方法が若干違うようです。

Fitted Mesh って何?それおいしいの?

ものすごく簡単にいうとビューワーの Shape の調整で使っているシェイプスライダーで体型調整できる部分が増えた、ということで、これまで Mesh はシェイプスライダーに反映されない部分が多く、洋服などはスタンダード サイズに合わせて5サイズくらい用意されていましたが、Fitted Mesh になると(全てではありませんが)ある程度自分が調整した Shape に Mesh が反応してくれるようになります。

上のビデオではサイズのみならず、おっぱい揺れるよ!と紹介されています。
( ゚∀゚)o彡°おっぱい!おっぱい!

リンデンの Fitted Mesh の wiki ページ
http://wiki.secondlife.com/wiki/Mesh/Rigging_Fitted_Mesh

作るのは簡単?

Mesh による造形そのものの作業のハードルは高いですが、Mesh 経験者であれば Fitted Mesh サポートをしているアバタースケルトン(アバターの骨組み(アーマチャー/Armature)を利用することで Fitted Mesh に対応した Mesh を作ることができる、としています。

Mesh をこれから初めてやりたい、、、という方にとっては、Mesh および Mesh を扱うツール(Blender や Maya, 3ds Maxなど)を覚えなければならないので、決して初心者には簡単とはいえませんが、これまでよりもよりセカンドライフの機能を使った自由度の高いメッシュ(服や、アバターそのもの)を作成することが標準で可能になった、と言えるでしょうね。

ただ、Fitted Mesh を作るために配布されている「スケルトン」がまだ調整不足のようで、Avastar を作成されている Gaia さんがビデオレポートを公開しています。私は Avastar を使うので配布されているスケルトンを使っていませんが、配布スケルトンから作る場合はいくつかの注意事項があるようです。Gaia さんによれば、Blender の標準 Exporter にも問題があるので結局うまくいっていない、というものです。また、それは Blender の次のバージョン 2.70 以降で解決できるだろう、としています。2014/3 ではまだ 2.69 が正式リリースです。

Blender Download http://www.blender.org/download/  ここに 2.70 がくると正式リリースとなります。

公式 Fitted Mesh 用の Blend File の問題点(YouTube)

このビデオでは .Blend ファイルの修正方法を提示していますが、すでに修正された .Blender スケルトン ファイルが Gaia さんによって公開されダウンロード可能になっています。

Fitted mesh サバイバルキット
http://blog.machinimatrix.org/fitted_mesh_survival_kit/

ただし、2014/3/3 では Blender 2.70 (テストビルド)を使わなければいけません。
http://www.blender.org/press/blender-2-70-test-build/

Blender 2.69 というか正式ビルドで作るには? – Avastar 1.1 を使う

Blender のテストビルドを使わなくても Fitted Mesh をセカンドライフにアップロードすることができます。前述の Gaia さんが作成し販売している「Avastar」を使う方法です。

Avastar
http://blog.machinimatrix.org/avastar/

Avastar-1(YouTube)

Avastar はセカンドライフ用の Mesh を作成するための便利ツール集です。Blender の Add-on としてすでに長い歴史がありますが、Fitted Mesh のサポートはここ最近追加されました。

カスタムシェイプスライダー&Fitted Mesh 概要

Avastar は Mesh 造形およびセカンドライフへのインポートでさまざまなお役立ち機能を提供してくれます。Fitted Mesh サポートももちろんですが、私の場合は Weld Edge Normals サポートがあるため使い続けている、といってもいいでしょう。Maya なんかは標準であるようですが、Blender の場合は私の知る限りだと、この「分割したオブジェクトの間の線を消す」という機能は標準では見つけられていません(もしかしたらあるかもしれませんが、、、)

Avastar を使って Fitted Mesh をアップロードしてみた

上記の Avastar-12 ビデオの手順を参考に、以下の環境で作成中の Full Mesh Avatar を Fitted Mesh にしてアップした結果です。

Second Life Viewer: Second Life 3.7.1 (286557) Feb 11 2014 21:01:25 (Second Life Release)
Avastar: Avastar 1.1 (avastar-1-1-974_blender-2-65.zip)
Blender: 2.69


バストの Shape スライダーで大きさ変更 ( ゚∀゚)o彡°おっぱい!おっぱい!

ボディのメッシュは MakeHuman で作成したものです。上の場合はとくに Fitted Mesh のためにウェイトを塗り直すこともしませんでした。
Avastar 1.1 での Fitted Mesh 作業は非常にシンプルです。ビデオの手順は大まかに以下です。Fitted Mesh に関連するのはビデオの 5:30 以降です。

1) すでにウェイト付けされた Rigged Mesh を用意
2) Shape スライダーを「デフォルト」に戻す。Avastar オブジェクト プロパティの [Reset To Default Shape] を使う
3) インポートする Mesh を選択して、ツールシェルフの [Rigging] の [Siders] で [Detach] をしてスライダーのフルリセットをする
4) [Rigging] のプリセットにある [Fitted Mesh] ボタンを押す。するとスケルトン(Armature)が変更される (この時点で Fitted Mesh で有効になっている追加ボーン (Collision Volume Bone) に Mesh がウェイト付けされている)
5) 再度ツールシェルフの [Rigging] の Sliders: [Attach] を押し、スライダーを有効にする
6) Shapeスライダーが有効なことを確認する
7) Avastar Exporter でアップロードする

7:40秒くらいで Belly Size でうまく腹部が膨らまない例が出ていますが、全自動じゃなくて、こういう場合はメッシュのトポロジー(メッシュ形状)やウェイト付け含めて手作業が必要ですよ、といっています。

Blender 2.7 じゃないとだめ、とか、まだ始まったばかりの Fitted Mesh ですが、セカンドライフでの Mesh ワールドでさらに自由度が増しましたね。

ご参考になれば幸いです~。

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